春爛漫の4月。桜が咲き、新しい生活が始まるこの時期は、日本人の暮らしに古くからある「ハレとケ」という考え方を、改めて感じさせてくれる季節です。
「ハレ」とは、特別な日。祝いの席、人生の節目、季節の行事など、非日常の晴れやかな時間を指します。卒業式や入学式、会社での新年度スタート、そして満開の桜の下でのお花見!まさに4月は「ハレ」の行事が続く月。
一方で、「ケ」は日常。特別ではない、何気ない毎日の営みです。朝の炊事、洗濯、ちょっとした散歩。ニュースを見ながらお茶を飲む、そんな日々の積み重ねが「ケ」です。
この「ハレ」と「ケ」のリズムが整っていると、人の心と体も自然とバランスが取れると言われています。私たちは、毎日が「ケ」だけでも疲れ、毎日が「ハレ」でも落ち着かない。「ケ」で心と体を整え、「ハレ」で気分を高める。このリズムこそが、日本人らしい“暮らしの知恵”なのかもしれません。
私が特に大切にしたいと思っているのは、「ケ」をどう過ごすか、ということ。例えば、朝起きたらゆっくり呼吸を整える。季節の野菜を使った食事を用意して、自分の体に「今」を届ける。そうした日々の「ケ」を丁寧に過ごしていると、「ハレ」の日がより鮮やかに感じられるのです。
4月は寒暖差もあり、気持ちも体調も揺れやすい時期
だからこそ、「ハレ」と「ケ」を意識して、自分を整えることが大切だと感じます。たとえ外ではお祝いムードが広がっていても、自分の「ケ」を丁寧に保つことが、実は一番の心身の土台になります。
忙しい日々の中でも、ふと立ち止まって季節を感じ、自分を整える時間を持ってみませんか?
この春は、「ハレとケのリズム」で、自分らしい4月を過ごしてみましょう。
―― 心と体を整える「ケ」の習慣、そして健やかな「ハレ」へ。
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