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ハレとケの手帖

「古湯坊 源泉館」山梨の湯治宿で出会った日本のウェルネスの原風景

先日、起業家の友人と山梨の湯治宿「古湯坊 源泉舘」へ。

彼は昨年末に大病を乗り越え、快復した体をさらに整えるために、両親が何十年も通うこの場所を訪れているということ。その歴史は古く、武田信玄の「隠し湯」としても知られています。

ここの入浴法は独特です。

30℃ほどのぬるい源泉に15分〜20分ほど浸かり、温かいお湯に数分浸かるサイクルを数回繰り返します。1セットで1時間〜2時間くらい。

スマホも持ち込めないその時間は、初めは長く感じましたが、次第に思考がクリアになり、自分と向き合う心地よさに変わっていきました。

効率や生産性とは真逆の、ただひたすらに自分の心と体に向き合う時間。

食事も驚くほど丁寧で、温泉水で炊いたというお米は、普段ほとんど白米を食べない僕がたくさんおかわりしてしまうほど、体に染み渡る美味しさでした。

 

そして、湯に浸かる中で、深く考えさせられました。

私たちは日々、効率を追い求め、常に何かに接続しています。

僕自身、この旅にPCを持ち込みしっかり仕事をしてしまった後悔も残りました。

日々の仕事があるので、どうしようもないとはいえ・・もう少しやり方が、あったのかな?と。

古来の日本人は、病や傷を「治す」だけでなく、こうした時間をかけて心身を「整える」知恵を持っていました。

日々の食事で体を整え、時にはこうした特別な時間で心身を深く整える。僕が「ハレとケ暮らし」で届けたい価値の原風景が、この湯治場にはありました。

これからの僕の仕事は、この思想を自ら実践し、その価値を伝えていくことなのだと、改めて確信した旅でした。

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